人は誰でも、
“すでに素晴らしい”という場所に立っている

「あなたは、すでに素晴らしい」

ここのばのすべての支援は、この前提から始まります。

できているか・できていないか、病気があるか・ないか、

発達特性があるか・ないかに関わらず、

人は生まれた瞬間から 100 点で 100% の存在だと考えています。

それなのに、私たちは成長するほど

  • 失敗してはいけない
  • 迷惑をかけてはいけない
  • 期待に応えなければならない

と、自分を「減点方式」で評価しがちです。

テストの点数、仕事の成果、家族からの評価…。

気づけば、「できている部分」よりも

「できていないところ」ばかりに目が向き、

自分の良さに気づけなくなってしまいます。

その結果、

  • 本当は感じている怒りや悲しみを飲み込む
  • つらいのに「大丈夫」と笑ってしまう
  • 「私なんて」と自分の価値を低く見積もる

そんな“生き延びるためのクセ”が身についていきます。

自己統治理論とは、

この「減点方式のものさし」から少しずつ離れ、

押し込めてきた「本当の自分」の声をもう一度聴き直し、

自分の人生の舵(かじ)を自分の手に戻していくための考え方です。

ここのばは、その旅路に伴走する場所です。


“変わる”より “還る” を大切に

今の社会には、「もっと成長しよう」「変わらなきゃ」という

強い成長圧があふれています。

SNS を開けば、誰かの「頑張っている姿」「成功している姿」が

簡単に目に入り、知らないうちに比べてしまうこともあります。

もちろん、学びや変化そのものは大切です。

ですが、ここのばがまず大事にしたいのは、

「今のあなたがダメだから変える」のではなく、

もともとの“素晴らしい私”に還っていくこと。

です。

自己統治とは、「自分を完璧にコントロールすること」でも

「弱さをなくすこと」でもありません。

  • うまくいかない自分も
  • 怒りや悲しみを抱えた自分も
  • 凸凹した特性を持つ自分も

そのまま 100% の一部として引き受けながら、

「じゃあ、今日の一歩をどう選ぶか?」を自分で決めていく力です。

ここのばでは、

  • 何かをガラッと変えることよりも
  • 自分の内側の声に耳を傾け直すこと
  • 自分の基準を取り戻していくこと

を、一緒にていねいに行っていきます。

無理に変えようとするほど、

本来の自分から遠ざかってしまうことがあるからです。


支援者であり、当事者でもある私の原点

私はこれまで、精神科病院・保健所・行政の現場で

精神保健福祉士、公認心理師として支援に携わってきました。

多くの方の「生きづらさ」と向き合いながら、

制度の限界や支援の難しさも、間近で見てきました。

一方で、自分自身も

  • うつ病の診断
  • 離婚や家族の病気・死
  • 「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャー

の中で、自分の心の舵を見失い、

「生きているだけでしんどい」時期を経験してきました。

支援者としては「しっかりしなければ」と思う一方で、

当事者としては、誰にも弱音を吐けずに苦しかった。

その両方の立場を経験したことが、

今のここのばの在り方の土台になっています。

そんな私を支えてくれたのは、

「もう無理だ」という本音を

「そのままでいい」と受け止めてくれる人の存在

でした。

「できる私」だけでなく、「弱い私」もまるごと見てもらったとき、

初めて、自分の人生を自分の手に戻す感覚が生まれました。

だからこそ、ここのばでは

専門職としての知識や制度の情報だけでなく、

当事者としての実感も含めて、

あなたの自己統治を取り戻すお手伝いをしたいと考えています。


共鳴と対話からはじまる “癒し”

ここのばの支援は、一方的なアドバイスや

「正しさ」の押しつけではありません。

  • 支援者が完璧でなくていい
  • 揺れているあなたも、ここにいていい

という前提のもと、

お互いが「ひとりの人」として向き合う関係を大切にします。

自己統治理論のカウンセリングでは、

  1. 本音を炙り出す
    • いま感じているモヤモヤや違和感を 「言葉になる前の感覚」ごと丁寧にすくい上げます。
  2. これまでの“当たり前”を揺らがせる
    • 「そうするしかなかった選び方」を一緒に振り返り、 その背景にあるルールや思い込みを見つけていきます。
  3. 自分で選んだ行動を小さく試し、定着させる
    • 新しい選択を、小さく・安全な範囲で試しながら、 「自分で決めて動けた」という感覚を育てていきます。

知識を教える時間ではなく、

あなたの感情・思考・身体感覚に一緒に触れながら、

「自分の舵を自分に戻す練習」をしていく時間。

うまく話そうとしなくて大丈夫です。

沈黙も、混乱も、涙も、すべて対話の一部です。

その一つひとつが、自己統治を取り戻すための

大切な材料だと考えています。


“ここにいていい” と感じられる社会を目指して

ここのばが目指すのは、

障害や診断の有無、年齢や立場に関わらず、

誰もが「ここにいていい」と感じながら生きられる社会です。

そのためには、

  • 「かわいそうだから支える」支援から
  • 「あなたも 100%、私も 100%」という前提で  お互いの自己統治を尊重し合う関係へ

文化そのものを少しずつシフトしていく必要があると考えています。

支援を受ける側も、支援する側も、

どちらか一方が“弱い人・強い人”なのではありません。

それぞれが自分の人生の舵を持ちながら、

必要なときに支え合う関係に戻っていくこと。

それが、ここのばの描く未来です。

人は、何度でもやり直すことができます。

そして、自分を大切にできる人が、

また誰かの力になることができます。

ここのばは、

そんな 自己統治と再出発の循環 が生まれていく

ひとつの拠点でありたいと思っています。