心理・福祉コラム

休み明け、仕事に行きたくない

「明日が怖い」と感じる夜に整理したいこと

連休最終日の夕方。

まだ休みのはずなのに、

「明日から仕事か」

と思った瞬間、急に気持ちが重くなる。

仕事用のバッグが目に入る。

アラームをセットする。

明日の予定を確認する。

それだけで、

「行きたくない」

という気持ちが強くなる人もいます。

「休みすぎたからかな」

「みんな仕事に行くのに、自分だけ甘えているのかな」

「明日になれば普通に行けるだろう」

と考えて、そのままやり過ごそうとする人もいるでしょう。

先に全体像をお伝えすると、休み明けに仕事へ行きたくない理由は、「休みボケ」だけではありません。

休みから仕事への切り替えそのものが負担になっている場合もあれば、

仕事量。

職場の人間関係。

失敗への不安。

疲労。

睡眠。

「また一週間が始まる」という見通し。

など、仕事の中にある負担が、休みの終わりに見えやすくなっている場合もあります。

まず、

休みが終わるのが嫌なのか。
仕事の何かが怖いのか。

ここを分けてみます。

休み明けに気が重いこと自体で、すぐ不調とは決まりません

休みの間は、

起きる時間。

食事の時間。

人と会う時間。

仕事で求められる役割。

などが、普段とは少し変わります。

そこから再び、

決まった時間に起きる。

通勤する。

仕事を始める。

人とやり取りする。

という生活へ戻るには、切り替えが必要です。

そのため、休みの終わりに「明日は面倒だな」と感じるだけで、すぐに病気を意味するわけではありません。

一方で、

「明日が嫌だ」

という言葉の中身は、人によってかなり違います。

ここを一つにしないことが大切です。

「仕事に行きたくない」を、もう少し小さくしてみる

「仕事に行きたくない」

という気持ちは大きすぎて、そのままでは何を変えればよいか分かりにくくなります。

たとえば、

朝早く起きるのがつらい。

通勤を考えるだけで疲れる。

月曜日の会議が怖い。

上司と顔を合わせたくない。

終わっていない仕事が気になる。

またミスをするのではないかと不安。

仕事量が多く、今週も終わる気がしない。

と分けてみると、同じ「行きたくない」でも中身が変わってきます。

厚生労働省委託「こころの耳」でも、働く人のストレスや疲労を、仕事量だけでなく、人間関係、仕事の裁量、勤務時間、睡眠など複数の要因から確認しています。こころのかおり

つまり、

「仕事嫌いな自分」の問題にする前に、何が負担なのかを具体的にする

ことが整理の入口になります。

今回分けたいのは「切り替えの重さ」と「仕事そのものの負担」

今回の記事での小さな整理は、この二つです。

休みから仕事へ戻ること自体がしんどい。

これは、切り替えの負担です。

一方で、

特定の人に会うのが怖い。
仕事量が多すぎる。
失敗する場面を考えると不安になる。
毎週、日曜の夜から眠れない。

という状態なら、仕事そのものの条件も見た方がよいでしょう。

この二つを分けると、

「明日だけ何とか乗り切ればよいのか」

それとも、

「仕事の条件そのものを見直した方がよいのか」

が少し見えやすくなります。

今夜、一週間全部を考えなくていい

休みの終わりに不安が強くなると、

月曜日。

火曜日。

水曜日。

今週の締切。

来週の予定。

まで一気に考えてしまう人もいます。

すると、まだ始まっていない一週間を、今夜のうちに全部背負うことになります。

そんなときは、

「明日の最初の一つ」

まで小さくしてみます。

明日は何時に起きる。

出勤したら、まずメールを確認する。

午前中はこの仕事をする。

分からないことは、上司に確認する。

そこまで決めたら、それより先は明日の自分へ渡す。

これは「先のことを考えない」という話ではありません。

今夜考える範囲を決めるということです。

「自分で整えること」と「職場で変えること」を分ける

休み明けがつらいと、

「自分がもっと気持ちを切り替えないと」

と考える人もいます。

自分で整えられる部分もあります。

睡眠時間を戻す。

夜遅くまで予定を詰めない。

明日の準備だけしておく。

仕事のことを考える時間を区切る。

でも、

仕事量が多すぎる。

一人に仕事が偏っている。

上司との関係に強い緊張がある。

休日にも仕事の連絡が来る。

役割が曖昧で、いつも急な依頼が入る。

という状態なら、本人の切り替え方だけでは変わりません。

自分で整えることと、

職場へ相談すること

を分けてもよいのです。

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「明日だけ」の問題ではなくなっているなら

休み明けに少し気が重い程度なら、仕事が始まるといつものペースへ戻る人もいます。

一方で、

休みのたびに強い不安が出る。

眠れない状態が続いている。

朝になると身体が動きにくい。

食欲が変わった。

強い疲労が抜けない。

仕事中の集中力まで落ちている。

欠勤や遅刻が増えている。

という変化が続いている場合は、「休み明けだから」で終わらせない方がよいこともあります。

「こころの耳」では、疲労が回復しない、普段できていた生活行動が難しくなる、不眠が続くといった状態について、仕事量の調整や産業保健スタッフ、医療機関への相談を案内しています。こころのかおり

また、現在の「こころの耳」には、働く人向けのストレスチェックや電話・SNSなどの相談先も用意されています。こころのかおり

相談することは、

「仕事を辞める」

「休職する」

と決めることではありません。

今の状態を確認する。

仕事の負担を整理する。

選択肢を知る。

そこから、どうするかを考えることもできます。

「行きたくない」を消してから出勤しなくてもいい

明日の仕事を考えたとき、

「行きたくないと思ってはいけない」

と、その気持ちまで何とかしようとする人もいます。

でも、

行きたくないと感じていることと、

明日どうするかは、

少し別の話です。

「行きたくない」

という気持ちがあっても、

明日は行く。

少し遅れて行く。

上司へ相談する。

休む。

医療機関や相談先へ連絡する。

という選択肢があります。

気持ちを消してからでなければ、次を決められないわけではありません。

今夜見るのは、「明日が嫌」ではなく「何が嫌?」

連休の終わりに、

「明日、仕事に行きたくない」

と感じたら、

その気持ちをすぐに、

「甘え」

「休みボケ」

「自分の弱さ」

と評価する前に、

仕事の何が一番重い?

と見てみます。

朝起きること。

通勤。

仕事量。

特定の人。

失敗への不安。

疲労。

一週間を考えること。

いくつかが重なっているかもしれません。

そして、

今夜できること。

明日になってから考えること。

職場に相談すること。

専門家に任せてもよいこと。

を分ける。

「仕事に行きたくない」という気持ちそのものより、その奥にどんな負担があるのか。

そこが分かると、「気合いで行く」以外の選択肢も見えやすくなります。

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